「求人に『要中型免許』とあるけれど、自分の免許で運転できるのか」「免許証に『中型(8t)』と書いてあるけど、これで何トンまで乗れるのか」。結論から言うと、中型免許は車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満・乗車定員29人以下まで運転できます。ただし免許証に「中型(8t)」とある8t限定中型は範囲が狭く、総重量8トン未満・積載量5トン未満・定員10人以下までです。この記事では、まず運転できる範囲を表で即答し、8t限定との違い、4トン車・2トン車との対応、乗車人数、8t限定の見分け方と限定解除の判断まで整理します。読み終えたら、自分の免許で応募できる求人かを判断できます。
この記事でわかること:
- 中型免許で運転できる範囲(総重量・積載量・定員)を数字で
- 8t限定との違いと、4トン車・2トン車・マイクロバスとの対応
- 自分が8t限定かの見分け方と、限定解除すべきかの判断軸
中型免許で運転できる範囲|車両総重量・最大積載量・乗車人数の早見表
先に運転できる範囲を数字で示します。愛知県警察など各都道府県警察の案内にもとづく現行の基準です(2026年7月時点)。
| 区分 | 運転できる範囲 |
|---|---|
| 中型免許 | 車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満・乗車定員29人以下 |
| 8t限定中型 | 車両総重量8トン未満・最大積載量5トン未満・乗車定員10人以下 |
ポイントは3つです。第一に、運転できる範囲を決めるのは車両総重量・最大積載量・乗車定員の3つで、どれか一つでも上限を超えると運転できません。第二に、免許証に「中型(8t)」とある8t限定は範囲が一段狭く、同じ「中型」でも運転できる車が違います。第三に、判断は「4トン車だから大丈夫」といった通称ではなく、車検証に書かれた数字で行う必要があります。
免許制度全体の地図を先に見たい人はトラック免許の種類一覧を読むと、準中型・大型との位置関係がわかります。以降で8t限定との違いから順に見ていきます。
中型と8t限定の違い|運転できる車がここまで変わる
同じ「中型」でも、免許証の表記で運転できる車が変わります。改めて並べると差は明確です。
| 項目 | 中型免許 | 8t限定中型 |
|---|---|---|
| 車両総重量 | 11トン未満 | 8トン未満 |
| 最大積載量 | 6.5トン未満 | 5トン未満 |
乗車定員は中型が29人以下、8t限定が10人以下です(表はデータ列を2つに絞るため定員は本文で補います)。
この違いが生まれたのは2007年6月1日の道路交通法改正です。この日に中型免許が新設され、それ以前に普通免許を取った人は、既得権として車両総重量8トン未満まで運転できる区分(8t限定中型)へ自動的に移行しました。つまり8t限定は「昔の普通免許で運転できた範囲」を引き継いだ区分です。一方、改正後に教習所で中型免許を取った人は、限定のない中型として11トン未満まで運転できます。
大事なのは、8t限定を解除すれば中型のすべてを運転できることです。解除は教習所で技能教習(学科なし)を受けて行います。逆に言えば、8t限定のままでは総重量8トン以上の中型車には乗れません。求人で扱う車がどちらの範囲かを、車検証の数字で確認するのが第一歩です。
何トンまで運転できる?|4t車・2t車との対応と通称の落とし穴
「中型で4トントラックは運転できるのか」はよくある疑問です。結論は、一般的な4トントラックは中型免許の範囲に収まり運転できます。2トントラックも同様に運転できます。ただしここに通称の落とし穴があります。
トラックの「2トン」「4トン」は最大積載量のおおまかな通称であって、正確な数字ではありません。実際には、荷台や装備で車両総重量が膨らんだ「増トン車」や、大きめの4トン車が存在します。こうした車は、通称は4トンでも車両総重量が8トンを超え、8t限定では運転できないことがあります。中型免許(限定なし)なら11トン未満まで対応できるため乗れますが、8t限定だと総重量オーバーになるわけです。
だから判断の基準は通称ではなく、車検証に記載された「車両総重量」と「最大積載量」の実数です。求人で運転する車の車検証(または車両の型式)を確認し、自分の免許の上限内に収まっているかを見ましょう。「4トン車の求人だから8t限定でも大丈夫」と思い込むと、増トン車で運転できないケースに当たることがあります。中型で運転できる仕事の広がりを知りたい人は、大型へのステップアップも含めて大型免許の取り方を見ておくと選択肢が整理できます。
乗車人数は何人まで?|定員10人超の車に注意
見落とされがちなのが乗車定員です。中型免許は乗車定員29人以下まで運転できます。マイクロバスの多くはこの範囲に入るため、中型免許があれば送迎などで運転できる車が広がります(旅客を運んで運賃を得る営業運転には別途二種免許が必要です)。
一方、8t限定中型は乗車定員10人以下までです。ここが実務で問題になります。たとえば11人以上乗れるマイクロバスや、乗車定員が11人以上に設定されたワゴン車は、車両総重量や積載量が範囲内でも、定員が10人を超えている時点で8t限定では運転できません。「ハイエースくらいなら普通免許や8t限定で運転できるだろう」と考えていると、定員10人超のタイプで運転できないことに気づかず、当日に運転を断られることがあります。
送迎ドライバーやマイクロバスを扱う仕事では、車両の乗車定員を必ず確認してください。総重量・積載量が範囲内でも、定員でひっかかることがあるからです。3つの上限(総重量・積載量・定員)は、そのどれもが同時に満たされていて初めて運転できる、と覚えておきましょう。
自分が8t限定かの見分け方|免許証の表記と取得日
自分が中型なのか8t限定なのかは、免許証で確認できます。見るのは2か所です。
- 「種類」欄:「中型」とだけあれば中型免許。条件欄に「中型車は中型車(8t)に限る」とあれば8t限定中型
- 取得日の目安:普通免許を2007年6月1日以前に取った人は、8t限定中型になっているのが一般的
免許の取得日で運転できる範囲が変わるのは中型に限りません。普通免許の取得日で運転できるトラックの上限が3段階に分かれます(2026年7月時点)。
| 普通免許の取得日 | 引き継いだ運転範囲 |
|---|---|
| 2007年6月1日以前 | 車両総重量8トン未満(8t限定中型) |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 車両総重量5トン未満(5t限定準中型) |
| 2017年3月12日以降 | 車両総重量3.5トン未満 |
自分の免許証の種類欄と、普通免許を取った時期を突き合わせれば、いま運転できる範囲がはっきりします。まずは免許証を手元に出して確認してください。